スペイン瓦の品質管理。雨漏りのしにくさ。
品質管理の重点項目
大切な家やお店を守る屋根瓦だからこそ、様々な気候でも耐久性があり、そして長く使っていただくことが大切になります。
私たちは以下の2つの項目に重点を置いて品質管理を徹底しています。
- 保水量試験
- 凍害試験(同時に吸水試験を実施)
保水量の試験
静止した状態で置かれた1枚の瓦が、その表面上にどれだけの水を蓄えることができるか、を試験しています。
保水量が大事な理由
雨漏りする原因は様々ですが、最近のゲリラ豪雨もその一つ。
保水量が小さい屋根材を使っていると、大雨の時に雨漏りしてしまうことがあります。
試験方法
-
1.設置
最大保水量になるよう瓦を設置。
-
2.注水
上部から瓦の上に水を注ぎます。
-
3.計量
瓦の上の水を計量器に集め計量。
試験結果
スペイン産の瓦が最も高い数値を残しました。
ご参考までに、何の加工もしていない鉄板。屋根材としては何の役にも立ちませんが、保水量は"ゼロ"です。
順位 | 写 真 | 形式名 | 保水量 |
---|---|---|---|
1位 | BW12 | 62cc | |
2位 | BW10 | 40cc | |
2位 | 国産M形 | 40cc | |
4位 | 国産S形 | 30cc | |
4位 | 国産J形 | 30cc | |
6位 | 国産F形 | 20cc |
(注)表中のBW10およびBW12はスペイン産の瓦です。
凍害試験
寒冷地では、瓦中に含まれた水分が氷結し、その際に体積が膨張し、瓦の凍害現象(剥離や亀裂)が発生するため、日本で使用する瓦は凍害試験がとても重要です。
当社では以下の2種類の試験を実施しています。
(注)両試験ともJIS A 5208-1996の規定に基づいて実施されています。
県産業技術総合センターの試験結果
-
- 凍害試験成績
- 20サイクルで異常なし。
-
- 吸水試験成績
- 2.4%(JIS規格は12%以下と規定。)
- 県産センター
吸水率が低い瓦は凍害を発生しにくいとされてます。
当社検査機の試験結果
県産業技術総合センターでの試験サイクルを超える回数の試験を実施するために実施しています。
以下の数値は、当社取扱製品について凍害について全く心配がないことを証明するものです。
-
- 凍害試験成績
- 100サイクルで異常なし。
-
- 他社状況
- 20サイクル超の試験は例がありません。
- 当社試験機
ほとんどの凍害を受ける製品は5サイクル以内に症状が現れます。
JIS A 5208-1996 の要約
品質試験のJIS規定(要約)を掲載いたします。条文についてはリンクをご参照ください。
吸水率試験の内容
吸水率の数値が低いことは、一般的にはそれだけ凍害の被害を受けにくいとされています。
- 1.乾燥時の質量を算出
-
約110℃の乾燥器に設置
24時間経過後室内に静置
室温到達時の質量計測
- 2.吸水時質量算出
-
瓦を1時間煮沸する
15~25℃の清水に浸す
清水温度到達時質量計測
- 3.吸水率を算出
-
(吸水時質量-乾燥時質量)
/(乾燥時の質量)*100
凍害試験の内容
以下の作業を1サイクルとし、繰り返して瓦のひび割れ、剥離の有無を調べます。
一般的には5サイクルで実施されています。
- 1.吸水作業
-
15~25℃の清水に浸す
24時間吸水させる
- 2.凍結作業
-
-約20℃の冷気中に静置
8時間以上凍結させる
- 3.融解作業
-
15~25℃の清水に浸す
6時間以上融解させる
スペイン瓦の見積等、お気軽にお問い合わせください
電話でのお問い合わせ
050-3578-0671
受付は平日の9:00~17:00です