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スペイン瓦の雨漏りを防ぐための機能・性能
スペイン瓦を使う際の屋根勾配
緩勾配の採用も可能なスペイン瓦なので様々な建築デザインに対応します
メーカー指定屋根勾配
使用する場所及び屋根の流れ長さにより以下のとおり、勾配が指定されています。
- 流れ長さ
- 6.5m以下
- 9.5m以下
- 12m以下
- 12m超
- 地域A
- 3.0寸
- 3.3寸
- 3.5寸
- 5.0寸
- 地域B
- 3.3寸
- 3.5寸
- 3.8寸
- 5.0寸
- 地域C
- 4.0寸
- 4.3寸
- 4.7寸
- 5.0寸
note
- 地域A:盆地等風の弱い地域
- 地域B:平野等の平坦な地域
- 地域C:海に面した地域、崖の上や島、狭い半島などの風の強い地域
勾配数値は最も緩い勾配値
長さが6.5m以内の屋根には殆どの日本住宅が該当します。
当社がお勧めする屋根勾配
性能面からは、上記のとおり通常地域では3.3寸勾配の施工が可能ですが、以下の基準での利用をお勧めします。(三州瓦の施工要領に準拠)
- 流れ長さ
- 8m以下
- 10m以下
- 12m以下
- 15m以下
- 17m以下
- 勾配
- 4.0寸
- 4.5寸
- 5.0寸
- 5.5寸
- 6.0寸
勾配数値は最も緩い勾配値
スペイン瓦の保水能力
保水量が大きい瓦は雨漏りしにくい傾向があります。
スペイン産の瓦は国内産と比べ、粘土の質が細かいため、水分の浸透が少なく、これにより、多くの雨水を保水することが出来ています。
形状だけでなく、瓦自体の素材に大きく関わりがあり、国内産のものと比較する試験を独自で行い、雨の保水量の大きさを確かめています。
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スペインの水返し
水返しとは
水が瓦の表面を伝わってその裏に浸入するのを防ぐために設ける、立ち上がりのことをいいます。
水返しの役割
水返しの大きさが保水能力に大きく影響し、水返しが大きくなればそれだけ保水能力が大きくなり、雨漏りしづらくなります。
スペイン瓦と、日本でよく使われているF型と呼ばれる形の瓦を比べてみます。
スペイン瓦の水返し
- 水返しの高さは15mm。
水返しが15mmある瓦はほとんど例がなく、勾配が緩やかな屋根や、雨量が多い場合に大変有利です。
昨今頻発するゲリラ豪雨などの場合でも、この瓦で雨漏りしたら他の選択肢はありません。
F形の水返し
- 水返しの高さは4.5mm。
F形の構造上、大雨の場合は最終的な排水部分であるアンダーラップで雨を排水しきることができません。
現在、最も多く使用されている製品ですが、雨対策の点ではベストな選択とは言えません。
スペイン瓦の凹部と凸部の役割
瓦は基本的には図のように凸部と凹部を組み合わせて生産され、凹部と凸部が明確に分かれているほど雨漏りしにくい製品です。凹部、凸部等、瓦の各部名称と役割をご紹介します。
- 凸部の役割
- 水返しを覆い、雨水が野地に侵入するのを防ぎ、雨水を凹部に集めます。
- 凹部の役割
- 凸部が集めた雨水を伴って、屋根に降った雨水を地面に排水します。
- 水返しの役割
- 凹部の最端部に設けられ、台風時等の強風や量の多い雨に対抗します。
凸凹部が明確な構造
- 雨水が凹部に集められ、かつ、水返しが凹部の外に漏れることを防ぐので、漏水のリスクが小さくなります。
F形の構造
- 雨水はアンダーラップにも流れ込みますが、水返しが小さくアンダーラップの外に漏れる危険が大きいです。
CAD画像で見る種類ごとの形状
実際のCADデータをご覧ください。 国産の瓦を3種類をご紹介します。下図のように、瓦は凹部に雨水を集めることで、雨漏りを防いでいます。
- 形式
- 雨水の深さ
- 15mm
- 15mm
- 15mm
- 形式
- 雨水の深さ
- 24mm
- 45mm
- 4.5mm
※「国産の画像」 愛知県陶器瓦工業組合のCADデータを35%に縮小して使用しています。
※「BW12及びBW10の画像」 スペインメーカー提供のCADデータです。愛知県産のCADデータと同一縮尺です。
※「つぼみの深さ」の意味
画像中の水色で示した部分の高さを指し、当該寸法値が大きい瓦は横方向に雨水が走りづらい瓦です。
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